「股でくわえ込んで、ずいぶんと嬉しそうじゃないか」
「いやっ・・・・・・こんな・・・・こんなの・・・」
「そうか?」
「ひゃん!・・・ああんっ・・・あ、ぁあ・・・あんっ・・・」
激しく前後にすってやると、今度ははっきりと嬌声が響いた。ハセヲの口から甘い吐息が漏れると、
こっちまでとろけそうだ。
「むしろ、悦んでるのではないのかな?・・・・ほら」
「ああっ・・・・いや、ちがっ・・・・・・」
いつのまにか、ハセヲは自ら腰を動かしていた。刺激を貪るように卑しく。とんだ淫乱だ。
「イきたいか?」
「・・・・・・・」
ハセヲは顔をそらす。
「正直に答えたらどうだ?・・・昇りつめて、果てたいんだろう?」
「・・・・・・・ッ」
もう逃げ場はない。あるのは快楽だけ。追い討ちをかけるように、心地よいテノールが耳元に話し
かけてくる。すでにハセヲは快楽に流され、思考が混濁しつつあった。
「んっ・・・・あはっ・・・・」
「素直に感じろ」
太いモノがズゴズゴと膣を蹂躙する。無理やりに開かれ、まだ血のにじんだソコから愛蜜がこぼれ
出す。はみ出した柔肉は充血し、実に鮮やかなピンク色だ。男の突き上げに身体を揺すられながら、
ハセヲは上目遣いにこちらを見ている。濡れた瞳は何かを訴えていた。膣内がさらに熱くなる。熟れ
てドロドロに溶けた果肉のように、至高の感触に包まれ、互いに限界が近づいていた。ハセヲはうつ
むく。あぁ、もう耐えられない。抗う力なんてとうに尽きていた。男の肉棒に秘部を支配され、全身を
揺すられながら、辿り着く答えは一つしかない。
「・・・・・イきたい・・・・」
搾り出した声は蚊が鳴くように小さく、震えていた。だが、はっきりと享受を認めたのだ。あまりの羞恥
と屈辱にぎゅっと目を瞑る。震える足にも力がはいる。その一言に満足した男は、腰を鋭く何度も差し
込み、一気に上りつめる。
「あっ・・・・ああっ・・・・・はぁんっ!・・・・・・あぁああああ――ッ!!」
「・・・・・くっ」
同時に果てた。勢いよく吐き出された白濁が、膣からあふれ出し、ハセヲの内腿にべったりと付着する。
ハセヲは意識が飛んだのか、弧を描いて倒れこむ。その倒れこむ身体を男は支え、表情を伺うように
抱き上げる。達してしまったハセヲの身体は痙攣し続け、詰まった呼吸しかでてこない。完全なピーク
に達したオーガズムは身体を苛み、やがて意識は昏倒するだろう。
「んぁ・・・・ん・・・ふ、ぅん・・・・」
絶頂の余韻と共に、男はハセヲの唇に触れた。
「ん・・・・ふぁ・・・・」
ハセヲがわずかに反応する。やわらかい感触がくすぐったい。
(・・・キス・・・されてる・・・?)
昏倒する直前、それだけは認識できた。ヘンなの。恋人でもないのに、キス、するなんて。
そんな不思議な感覚に包まれながら、蓄積された疲労からか、ハセヲは眠るように気を失う。
しかし、ハセヲの表情は恍惚に満たされているように安らかだった。